パレオダイエット 本の紹介 「炭水化物が人類を滅ぼす」
パレオダイエット担当のヒデです。(paleo diet by Hide)
「働くために糖質を欲するのか、糖質が欲しくて働くのか?」、糖質は嗜好品であり、過剰な糖質摂取は必要無いと考える外科医が書かれた本です。歴史や栄養学といった多方面から説明されているので面白いです。
「炭水化物が人類を滅ぼす(糖質制限からみた生命の科学」
著者:夏井睦 出版社:光文社新書
P7:穀物栽培によりホモ・サピエンスが失ったものも、また多かったのである。じっさい、食生活の質という面では、じつは狩猟採集生活(縄文時代)の方が、農耕時代(弥生時代)より豊かだったのだ。穀物は天の恵みだったことは間違いないが、反面、それは文字通りの「甘い罠」でもあたのだ。
P20:2011年の暮れから翌年5月にかけて、個人的に一大事件があった。なんと、半年ほどで11キロも痩せたのだ。
P85;しかし、糖質制限の存在を知り、それを自分の体で実践するにつれ、この「三大栄養素」の概念がそもそも間違っているのではないか、という疑問が浮かんでくる。
P86:つまり、「必須栄養素としての炭水化物」を大前提に理論体系が組み立てられている栄養学という学問体系自体が、砂上の楼閣である。
P87:また、これとは別に、「昔から食べてきたものを食べるのが正しい食生活である」という考えや、「その土地で採れるものを食べるべきだ。そこで暮らす人間はその土地で採れるものを消化するように進化してきたのだ」という考え方を提唱する人も多く、たとえば書店の健康コーナーには「日本古来の食事である玄米を食べれば病気しらず」というような本がいくつも並んでいる。
一見まともなようだが、この考えもおかしい。「日本古来」の「古来」とは、いつの時点を指し、なぜその時点を「古来」としたかの根拠が書かれていないからだ。
たとえば、「古来」を縄文時代中期以前にすれば、日本列島に栽培種のイネはまだ一本も生えていないし、その時代に生きていた日本人は玄米は食べていない。
P88:糖質は嗜好品だ
P118:さらに、牛肉も豚肉も、資料はトウモロコシ(=穀物)であり、どの家畜も穀物をエアサに飼育され、その肉や牛乳が、私達の口に入っている。まさに人類の食を支えているのは穀物であり、糖質なのである。
P119:つまり、アマリカやオーストラリアで獲れたコムギで作られたパンやうどんやお菓子を食べ、アメリカで獲れたトウモロコシをエサに育てられた牛や豚や鳥を食べているわけだ。
P154:労働者たちにとって、「働くために糖質を欲するのか、糖質が欲しくて働くのか」は区別も曖昧になってくる。